1973~

バスの再生と地下鉄の延伸

-昭和48年-

1973

利用者サービスの向上

サービス向上への施策
乗車人員が減少傾向にあったバス事業では、昭和40年代後半から50年代にかけてさまざまなサービス向上施策を実施します。
施設面では、昭和48年度から順次、停留所の上屋・シェルター・ベンチを設置し、56年3月には、停留所でバスの接近状況がわかるバスロケーションシステムを神宮東門~権野に設置しました。
車両の面では、48年9月からバス車内に優先席を設置(50年12月に地下鉄の全車両にも設置を完了しました。)、そのほか、50年12月には低床バスを試験導入し、翌51年度からは本格導入したほか、52年度末には購入する車両を全て冷房車としました。
また、料金制度の面では、48年4月に区間制料金からわかりやすい均一制料金に変更し、51年4月には昼間割引回数券を、57年1月にはバス全線一日乗車券、バス・地下鉄全線一日乗車券を新設しました。
  • 上屋とベンチ
    上屋とベンチ
  • シェルターが初めて設置された栄11番のりば(昭和56年)
    シェルターが初めて設置された栄11番のりば(昭和56年)
  • バスロケーションシステム
    バスロケーションシステム
  • 初めて導入された冷房バス
    初めて導入された冷房バス
  • 発売当初の一日乗車券
    発売当初の一日乗車券
10号系統都心循環バスの登場
昭和53年4月、ブルーとアイボリーのツートンカラーを採用した低床冷房の専用車両が登場。名古屋駅前~桜通~東新町~広小路通~名古屋駅前を循環する10号系統の運行を開始しました。この系統は利用者が多く、59年5月から幹線15号系統としましたが、平成元年の地下鉄桜通線開通により廃止となりました。
  • 10号系統都心循環バス
    10号系統都心循環バス
  • 幹線15号系統となった都心循環バス
    幹線15号系統となった都心循環バス

-昭和52年-

1977

地下鉄鶴舞線の開通

伏見・八事間の開通
鶴舞線は、市北西部の上小田井から都心部を経由し、日進市の赤池に至るまでの路線です。第1次工事として着手した伏見・赤池間のうち、伏見・八事間(8.0km)が昭和52年3月18日に開通しました。建設にあたり、名鉄との相互直通運転に備え、軌間は1,067mm、電気方式は1,500Vによる架空電車線式(パンタグラフによる集電)としたほか、車両やホーム等の施設も東山線、名城線と比べて大型化しました。
また、全駅にエスカレーターを設置するとともに、伏見、上前津の両駅を冷房化し、車両の3000形についても、神戸市営地下鉄と並んで地下鉄では初めての冷暖房設備を設けるなど、サービス面を充実しました。
  • 伏見付近の工事
    伏見付近の工事
  • 荒畑・御器所間の開口部から3000形車両を搬入
    荒畑・御器所間の開口部から3000形車両を搬入
  • 伏見駅で行った発車式
    伏見駅で行った発車式
八事・赤池間の開通
伏見・八事間の開通から1年半後の昭和53年10月1日に、八事・赤池間(5.4km)が開通しました。この区間のうち、土地区画整理事業と並行して建設を進めた塩釜口から赤池にかけては、素掘式開削工法で施工しました。また、植田、原、平針の各駅へのバスターミナル設置に合わせてバス路線を再編成し、地下鉄を基幹とする路線網の整備を進めました。
  • 赤池駅で開通を祝う人々
    赤池駅で開通を祝う人々
  • 開設当時の地下鉄原駅のバスターミナル
    開設当時の地下鉄原駅のバスターミナル
日進工場の開設
昭和52年3月の伏見・八事間開通時には、八事駅に仮車庫を設けて車両の検査・修繕を行っていました。その後、53年10月の八事・赤池間の開通に伴い、鶴舞線の車両基地として、地下鉄では全国的にも例のない敷地面積13万2千平方メートル、車両留置能力320両という大規模な日進工場を開設しました。
  • 日進工場
    日進工場
名鉄との相互直通運転の実施
伏見・赤池間開通から約10ヵ月後の昭和54年7月29日、鶴舞線はこの日開通した名鉄豊田線と赤池駅で接続、地下鉄の伏見駅と名鉄の豊田市駅との間で相互直通運転を開始しました。
  • 豊田線内ですれちがう3000形と名鉄100系
    豊田線内ですれちがう3000形と名鉄100系
  • 赤池駅に到着した相互直通運転初日の祝賀列車
    赤池駅に到着した相互直通運転初日の祝賀列車
浄心・伏見間の開通
昭和56年11月27日、鶴舞線の浄心・伏見間(2.9km)が開通しました。工事は水道管やガス管をまとめて収容するための共同溝工事とともに実施しました。共同溝の下に建設される線路や駅は、従来よりも地表から深い位置となる傾向となり、浅間町駅は地表面からホームまで20mと当時の地下鉄駅では最も深い駅となりました。
  • 伏見駅で行った発車式
    伏見駅で行った発車式
  • シールド工法で建設した丸の内・浅間町間
    シールド工法で建設した丸の内・浅間町間

-昭和55年-

1980

新しい路線の設定

路線の再編成とダイヤの改正
バス路線網の再編成は、地下鉄の開通などの機会をとらえて実施していましたが、昭和55年2月の再編成では、都市高速道路を経由する高速バスや、区役所など公共施設への移動手段となる路線を新設しました。さらに、61年10月には、時刻の覚えやすい定時定間隔運行を目指して全面的なダイヤ改正を行うなど、利便性向上に努めます。
  • 昭和57年に新設した幹線10号系統
    昭和57年に新設した幹線10号系統
  • 高速バス
    高速バス
基幹バスのスタート
基幹バス構想は、道路中央の専用バスレーン、専用優先信号、地下鉄なみの停留所間隔と高い表定速度、快適性の高い車両、乗換え抵抗の少ない施設・料金体系などを理念としたシステムです。
昭和57年3月28日に全国初の基幹バスが東郊線栄・星崎間(10.5km)に開通しました。道路事情から路側走行方式となりましたが、表定速度を高めるため急行運転とし、カラー舗装したバスレーン、追い抜きをスムーズにするためのバスベイを設置したほか、冷暖房完備・エアサスペンションを採用した専用車両の使用、停留所へのシェルターの設置により利用者のサービスの向上を図ります。また、一般バスと乗り継ぐ利用者のために、割引乗継料金制度を設けました。
その後、60年4月30日に新出来町線栄・引山間(10.2km)が開通しました。新出来町線では、全国初の中央走行方式を採用し、カラー舗装したバスレーンは朝夕のラッシュ時には専用レーンとなるほか、道路中央部に設けられた停留所にはバス接近表示器を設置しました。
車両は東郊線と同様に専用車両とし、地下鉄なみの高密度運行を行っているほか、名鉄基幹バスとの間で共通乗車制度を実施しています。
  • 基幹バス構想路線図(昭和54年頃)
    基幹バス構想路線図(昭和54年頃)
  • 東郊線の停留所
    東郊線の停留所
  • 東郊線を走る「ミッキー」(愛称)
    東郊線を走る「ミッキー」(愛称)
  • 全国初の中央走行方式を採用した新出来町線
    全国初の中央走行方式を採用した新出来町線
  • 栄バスターミナルで行われた発車式(昭和60年)
    栄バスターミナルで行われた発車式(昭和60年)
  • 道路中央部に設けた新出来町線の停留所
    道路中央部に設けた新出来町線の停留所

-昭和57年-

1982

地下鉄東山線・鶴舞線の延長

中村公園・高畑間の開通
昭和57年9月21日、13年ぶりの東山線延長となる中村公園・高畑間(3.1km)が開通しました。また、この開通に合わせて、66両の留置能力を持つ高畑車庫を開設しました。
  • 高畑駅で行った発車式
    高畑駅で行った発車式
東山線に冷房車両登場
東山線の車両冷房については、構造上の制約や変電所容量の問題などがあり長年の懸案となっていました。
昭和55年に、冷暖房設備を備えた5000形を1編成試験的に導入した後、57年の高畑開通の際には一挙に10編成60両を導入しました。その後も、快適性を向上させるために冷暖房車両の導入を続けました。なお、地下鉄最初の車両である100形は、5000形への買い替えにより、順次、姿を消し、最後まで残った107、108号車も60年8月29日に最後の運行を終えました。
  • 冷暖房設備を備えた5000形車両
    冷暖房設備を備えた5000形車両
  • 引退する100形車両
    引退する100形車両
庄内緑地公園・浄心間の開通
昭和59年9月6日に鶴舞線の庄内緑地公園・浄心間(2.7km)が開通しました。
この開通により、地下鉄は初めて庄内川を越え、市北西部の交通の便が大きく向上しました。なお、庄内川の真下を通る地下鉄のトンネル部分には鋼鉄製の防水扉を4基設置しています。万が一の場合は、水の流入をセンサーでキャッチし、遠隔操作で扉を閉鎖します。
  • 庄内緑地公園駅で行った発車式
    庄内緑地公園駅で行った発車式
  • 防水扉
    防水扉
  • 庄内緑地公園駅
    庄内緑地公園駅

-平成元年-

1989

世界デザイン博覧会の
開催と金山総合駅の開設

世界デザイン博覧会と観客輸送
平成元年7月15日から11月26日までの135日間にわたり、世界デザイン博覧会が名古屋城・白鳥・名古屋港の3会場で開催されました。地下鉄名城線は観客輸送の要として、5両編成から6両編成に輸送力を増強するとともに臨時ダイヤを設定しました。
また、市バスも主要駅と会場、駐車場と会場とを結ぶシャトルバスのほか、名古屋城会場と白鳥会場とを結ぶロンドンバスを運行し、期間中に市バス・地下鉄合わせて1,200万人のお客さまにご利用いただきました。
  • 世界デザイン博覧会(白鳥会場)
    世界デザイン博覧会(白鳥会場)
  • 観客輸送の要となった2000形車両
    観客輸送の要となった2000形車両
  • デザイン博だけにシャトルバスもロンドンバス型
    デザイン博だけにシャトルバスもロンドンバス型
関連駅の整備など
世界デザイン博覧会会場の最寄り駅となる市役所、金山、日比野、名古屋港、西高蔵、神宮西、名古屋の7駅で、駅構内の刷新、出入口上屋の一部建て替え、エスカレーターの増設などを行ったほか、市役所、金山、日比野、名古屋港の4駅では、各駅の一部を新たに冷房化しました。
また、新設駅はもちろん、既設駅についても、改修などの機会をとらえて順次、案内表示をわかりやすく変更しました。
  • 地下鉄出入口上屋の優秀作品(西高蔵駅)
    地下鉄出入口上屋の優秀作品(西高蔵駅)
  • 地下鉄出入口上屋の最優秀作品(市役所駅)
    地下鉄出入口上屋の最優秀作品(市役所駅)
  • 名古屋城の高麗門を模した市役所駅の7番出入口
    名古屋城の高麗門を模した市役所駅の7番出入口
  • 停車駅案内板
    停車駅案内板
金山総合駅の開設
平成元年7月9日、世界デザイン博覧会開催に先立ち、金山総合駅がオープンしました。これに合わせて、総合駅と地下鉄金山駅とを結ぶエスカレーターを設置し、JR線、名鉄線との乗換利便性を向上させました。
  • 金山総合駅
    金山総合駅
  • 地下鉄金山駅の総合駅連結エスカレーター
    地下鉄金山駅の総合駅連結エスカレーター
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